1960年代以来、自閉症の発症率は1万人に4〜5人という数値が定説でしたが、近年、自閉症の診断を受ける幼児の数は急増しています。
はっきりとした増加の原因は分かっていませんが、2008年米国の疾病管理予防局(Centers for Disease Control and Prevention; CDC)は、自閉症と診断された子どもの率は88人に1人と報告しています。
世界的には自閉症を持つ人は2170万人程度存在し、世界的にみて1000人あたり約1〜2人が自閉症を持っていると言われています。
統計的には国際的に増加傾向にありますが、これはただし自閉症が増加しているのではなく、自閉症が広く認知されるに至って、従来診断されなかった軽度のものも含まれるようになってきているからと考えられています。
自閉症有病率は、日本では1000人に1〜3人と言われていますが、現実はどこまでを自閉症の範囲とするかによって発生率は大きく異なってきます。
自閉症の男性と女性の比率は4:1程度と言われています。
自閉症とは、一般的に先天性の疾患であると言われており、何らかの要因によって脳に障害が起こったものと考えられています。
自閉症は生まれつきの中枢神経系の機能障害で、3歳までには何らかの症状が見られると言われています。
その症状としては、特定の物に強いこだわりが見られたり、コミュニケーションを目的とした言葉が出ないなどといった行動特徴が現れます。
自閉症は心の病気という誤った印象をもたれがちですが、自閉症は心の病気ではありません。
要するに自閉症とは、先天的な脳の中枢神経の機能障害で、自分を取り巻く様々な物事や状況が、普通の人と同じようには脳に伝わらないことから対人関係の問題やコミュニケーションの困難さ、特定の物事への執拗なこだわりを呈するという障害なのです。
切手は2017年クロアチア発行の「自閉症切手」で、独自の世界観を持つ自閉症の子供が描かれています。

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