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2017年03月20日

梅毒トレポネーマとペニシリン耐性

1928年アレキサンダー・フレミング(1881〜1955)は、ブドウ球菌の培養中に誤って混入したアオカビの周囲にはブドウ球菌が生育していないことを発見しました。

フレミングはアオカビを液体培養した後のろ液にも同じ働きがあることを突き止め、アオカビの学名にちなんで"ペニシリン"と命名しました。

ペニシリンが梅毒に効果があることは、1943年に米国の医師ジョン・フレンド・マホニー(1889〜1957)が初めて報告して以来梅毒の治療に使われ続けています。

ペニシリンは使用されてから数年足らずでペニシリン耐性菌が出現しています。

現在も多くのペニシリン耐性菌が報告されています。

しかし梅毒トレポネーマに関しては、60年以上経過した現時点でもペニシリンに耐性を持っていません。

梅毒トレポネーマが何故ペニシリンに対して耐性が出来ないのかは未だに解明されていません。

梅毒トレポネーマがペニシリンに耐性を持たないお陰で梅毒の治療には絶大な力を発揮しています。

切手は1999年チャド発行の「ミレニアム切手」でペニシリンの発見を記念したものです。実験中のフレミングが描かれています。



ペニシリン2.jpg



切手は1978年コンゴ人民共和国発行の「ノーベル賞切手」でアオカビとフレミングの肖像が描かれています。


ペニシリン4.jpg

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2017年03月12日

モーパッサンと梅毒

フランスの自然主義の作家、劇作家のギ・ド・モーパッサン(1850〜1893)は、梅毒に脳を侵され、その結果、精神障害を起こし自殺を図って、それがさらに体を弱らせる、この悪循環に陥り最終的には1892年自殺未遂を起こして、パリ16区パッシーの精神病院に収容され1893年にその病院で死亡しています。

1877年ころから先天的梅毒による神経系の異常を自覚するようになった言われています。

一説には1870年頃に感染したとも言われています。

モーパッサンの代表作は、『女の一生(原題・Une vie)』で当時トルストイにも高く評価されています。

1884年に発表した短編『二十九号の寝台には、梅毒患者の美女の娼婦イルマが普仏戦争でフランスを占領したロシア兵に仇を討つために治療もしないで梅毒を感染させていき、やがては自分も梅毒に倒れることが描かれています、

彼が『ル・オルラ』を執筆した1880年頃には、第三期の進行性麻痺を伴った神経梅毒症状を呈し始めていたようです。

しかし、『ル・オルラ』には梅毒に関する記載は全くありません。

モーパサンは、わが国においても20世紀初期の日本の作家にも影響を与えた作家です。

切手は2000年ブルガリア発行の「著名人切手」でモーパッサンが描かれています。


モーパサン.jpg



切手は1993年フランス発行の「著名作家6人を描いた切手帳」の中の一枚でモーパッサンが描かれています。


モーパサン2.jpg

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2017年03月06日

ノロウイルスとカキ

2017年3月、刻み海苔からのノロウイルスの感染が報道されています。

ノロウイルの海苔からの感染は極めて珍しく、大部分はカキからの感染です。

ノロウイルスは毎年12月〜2月に流行のピークになりますが、2016年は大流行した2006年、2012年に次ぐ勢いで感染が広がっています。

特に2016年、流行しているノロウイルスは、これまでとは異なる遺伝子配列を持っていて、感染力が高まっている可能性があることが指摘されています。

ノロウイルスの猛威は、海のカキにも波及しています。

一部のカキの生産地では、カキからノロウイルスが検出されたため、カキの出荷を休止ししたり、加熱用だけ出荷を再開し、生食用の出荷を停止したりしています。

カキのノロウイルスは、人から排出されたものが原因」と考えられています。

人の便などに含まれたノロウイルスは、下水処理施設では完全に除去できず、川から海に流出し、カキに蓄積されるからです。

カキに限らず二枚貝は、プランクトンを主食としていることから、プランクトンと一緒に漂うノロウイルスも吸い込んで中腸腺という器官に蓄えることから、濃縮されたノロウイルスが存在する場合は、生で食べると感染する可能性が高くなります。

カキは十分加熱すれば安心して食べられます。

仮にカキにノロウイルスが含まれていたとしも、カキの中心部を85〜90度で90秒以上、加熱すればノロウイルスは死滅してしまいます。

ノロウイルスの流行しているこの時期、いくら美味しくても生カキは食べないのが賢明です。

残念ながらノロウイルスを描いた切手は未だ発行されていません。

切手は1974年ベトナム発行のものでカキが描かれています。


カキ.1974.jpg


切手は1994年キューバ発行のもので、成長したカキとそれを収穫する人が描かれています。


カキ.キューバ.jpg
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2017年02月27日

イモガイの毒は、人をも殺す・・・本当!!??

貝は美味しく、日本人が昔から食してきました。

しかし貝の中には極めて危険な貝が存在します。

熱帯や亜熱帯の海に、多く分布するイモガイ科の貝がそのひとつです。

わが国では、沖縄・鹿児島、暖流が通る高知県・和歌山県・千葉県などで見かけ、浅瀬から深海までその生息範囲は広く、海岸線の岩場などでもその姿を見かけることがあります。

この種の貝は世界の海には、500種ほどいると言われており、日本だけでも約120種類の仲間が確認されています。

イモガイ科の貝は、すべて毒を有しています。

特に危険なのは魚食性のイモガイです。

その毒は、獲物をとらえて食べるために貝自身が使うわけです。

人がイモガイに遭遇して刺されるのは極めて不幸な事故です。

イモガイらしき貝を見つければ触らないことです。

イモガイ類の毒はコノトキシンという神経毒です。

イモガイに刺された直後は全く痛みを感じず、自覚がないことがほとんどで、その後しばらくして患部に激痛が生じ、続いて痺れ、腫れ、疼き、めまい、嘔吐、発熱といった症状が出現します。

そして視力や血圧の低下、全身麻痺、さらには呼吸不全により最悪の場合死に至ります。

イモガイの毒には抗毒血清がないので、毒が被害者の体内で代謝され無くなるまでなんとか生命を持ちこたえさせることしか救命策はありません。

イモガイの毒は、心筋や中枢神経には影響がありません。

危険な貝ですがその殻が美麗であり、かつ希少とされる種も多いので、コレクションの対象とされています。

切手は、2010年フィリピン発行の「海洋生物の切手」でイモガイが描かれています。



イモガイ.jpg


切手は1971年ケニア発行の「海の軟体生物切手」でイモガイが描かれています。



イモガイ.ケニア.jpg

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2017年02月20日

カメとサルモネラ菌

サルモネラ菌は、カメなどの爬虫類が保有していることが多いことが知られています。

爬虫類はサルモネラ菌に感染していても症状を示さないために外見上からは感染の判断はできません。

サルモネラ菌による症状は多彩ですが、一般的症状としては急性胃腸炎を引き起こします。

サルモネラ菌に感染後8〜48時間の潜伏期間を経て発症します。

小児が感染すると稀に意識障害、けいれん及び菌血症を引き起こすことがありますし、高齢者では急性脱水症状及び菌血症により重症化します。

爬虫類の糞便中のサルモネラを検査した結果、驚くべきことに保菌率が50〜90%と報告されています。

子供や高齢者、免疫機能が低下した方がいる家庭等では、爬虫類を飼育することを控えたほうが無難です。

爬虫類の多くはサルモネラ菌を保有していることを念頭に置いて、飼育方法を十分検討する必要があります。

特に子どもたちに人気のミドリガメなどカメ類からの感染には十分気をつける必要があります。
 
余談ですが米国においては、サルモネラによる感染症を防止の観点から、1975年から4インチ(約10cm)以下のミドリガメを含むカメの販売は禁止されています。

カメなどのハ虫類をはじめ、動物を触った後には必ず手指を石けんを用い念入りに洗ってサルモネラ菌の感染から身を守ることが必要です。

特に子供たちには、カメなどの爬虫類を触った後は念入りに手洗いすることを教える必要があります。

切手は1965年スリナム発行の「子供福祉切手」でカメと遊ぶ少女が描かれています。



カメと少女.jpg


この少女も十分な手洗いをする必要があります。
posted by 血液の鉄人 at 10:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 医学切手 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
卵60.jpg

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