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2016年11月08日

産褥熱との医師ゼンメルワイス

分娩の際に生じた傷を介して細菌に感染して起こる熱性疾患を総称して、産褥熱(さんじょくねつ)といいます。

かつて産褥熱は、妊産婦死亡の最も重要な原因でしたが、消毒法の発達や化学療法の進歩により激減し、妊産婦死亡の年次推移においても産褥熱による死亡率は極めて低くなってきています。

しかし、産褥熱が猛威を振るい産婦の命を意図も簡単に奪っていた時代がありました。

イグナツ・ゼンメルワイス(1818〜1865)は、オーストリアの医師で産褥熱を無くすることに勢力を傾け塩素水による消毒がこの病気を激減させると主張するも、当時の医学界からは全く相手にされなかった人物です。

ゼンメルワイスは、不潔な医師の手や手術器具を介して産褥熱が引き起こされる事に気づき、丁寧な消毒手洗いを取り入れますが、殆どの医師は彼をあざ笑い従う者はいませんでした。

殆どの医師は、この馬鹿げた消毒をめんどくさく思い、実施することがなかったことから彼自身が強制的に消毒をさせるという手段を講じなければならない状態でした。

めんどくさい消毒を押し付ける彼に対する風当たりは極めて強く、慢性的な苛立ちから常に発作的に怒り出すようになり、温厚で陽気であった人物は憎まれ者の変人に変わってしまうことになります。

その後多難な経験をした後1860年頃、『産褥熱の原因、概念、及び予防法』を出版します。

この本は今までの間違った概念に対する警告を発し、彼は多くの医師が賛同すると考えていましたが、彼に賛同したものはほとんどいなく、このことが彼に更なる打撃を与えることになります。

悲劇は続き、1864年精神的におかしくなり、1865年7月精神病院に入院させられることになります。

長い間の狂乱状態をへて、1865年8月14日に47歳の若さで死亡します。

解剖の結果、麻痺性痴呆症の症状の他に、全身にわたる炎症と化膿が確認され、彼の死因は敗血症とされました。

産褥熱や手術熱をなくするために消毒法を提案し、多くの女性の命を救ったゼンメルワイスが産後・術後の犠牲者と同じ感染症で生命を落としたのは皮肉なことです。

ゼンメルワイスは、産褥熱や手術熱が微生物によって引き起こされることには、気づくこと無く、これらの感染症が微生物によって引き起こされることが発見されるのは、これよりまだ三十年先となります。

切手は1954年ハンガリー発行の「科学者切手」で、ゼンメルワイスの肖像と共に産婦の側で新生児を抱き上げる彼と分娩時の消毒に使用した洗面器が描かれています。


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切手は1956年西ドイツ発行の「母子擁護募金切手」で、ゼンメルワイスの肖像と共に産褥熱で苦しむ患者とその体温表が描かれています。



西ドイツ.jpg
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2016年10月31日

がん診断と生存率

一昔前までは、レントゲンという1枚のフィルム写真でがんを探していましたが、現在ではMRI(磁気共鳴画像装置)、CT(コンピュータ断層撮影)、PET(陽電子放射断層撮影)で立体的に疑わしい部分を撮影し検査が可能となってきています。

その結果、1cm未満の小さながんでも発見できるようになってきています。

近い将来、がんの生存率は5年生存率ではなく、10年生存率が基準になるだろうと言われてきています。

がんは、治らない病でなく完治する日が近づいて来ていると言っても過言ではありません。

生存率をがんの出来る部位別で見てみますと、男性では前立腺が97.5%と最も生存率が高く、皮膚、甲状腺、膀胱と続き、女性では甲状腺が94.9%、皮膚、乳房、子宮体部の順となっています。

逆に生存率が最も低いのは男女とも膵臓でいずれも7%との統計があります。

膵臓は体の内部にあり、画像診断やレントゲン等でも異常を見つけにくいことから、がんを発見してもすでに手遅れの状態が多いからです。

切手は1974年ドミニカ共和国発行の「糖尿病根絶切手」で、膵臓が描かれています。

尚、ドミニカの地図の上部に描かれているのは、糖尿病根絶協会のマークです。



膵臓.jpg

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2016年10月24日

シマウマとアフリカ睡眠病

皆さんはシマウマを御存知でしょう。

シマウマ特有の全身の美しいシマ模様には不思議な効力があります。

シマウマのシマ模様は、アフリカ睡眠病の病原体を媒介するツエツエバエなどの吸血バエを寄せ付けないために進化して身に着けた可能性があると科学的な分析がなされています。

アフリカに生息する他のウマ科動物に比べて、シマウマはアフリカ睡眠病にかかりにくいことが昔から知られていました。

シマウマの生息地域とアブ、ツエツエバエの2種の吸血バエの生息地域が地理的に大きく重なっているにも関わらず、ツエツエバエの体内からシマウマ由来の血液はほとんど見つからないことが報告されています。

これに加えて実験では、吸血バエが均一な色の面には着地するのに対して、縞模様の面は避けることが明らかにされています。

これらの研究結果から、シマウマはアフリカ睡眠病の感染を避けられるように、進化を経て全身がきれいな“シマ”の模様になった可能性が高いと言われています。

人のツエツエバエ感染予防に関しても手首および足首まである中間色の(景色に溶け込み、目立たない)厚手の衣料の着用する知恵もきっとシマウマにヒントを得たものでしょう。

切手は1984年ルワンダ発行のものでシマウマの親子が描かれています。


シマウマ.jpg


切手は2011年ウガンダ発行の「アフリカ睡眠病切手」でツエツエバエ撲滅への戦いが描かれています。


睡眠病3.jpg
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2016年10月17日

アフリカ睡眠病

ツェツェバエが媒介する寄生性原虫トリパノソーマによって引き起こされる人獣共通感染症で、病状が進行すると睡眠周期が乱れもうろうとした状態になり、さらには昏睡して死に至る疾患です。

アフリカ睡眠病は、流行地はおもに中央アフリカおよび西アフリカの一部で流行しているガンビア型と、主に東アフリカで見られるローデシア型があり、基本的にこの両者が流行地が重なることはありません。

但ウガンダでは両者が存在しています。

アフリカのサハラ以南36ケ国6千万人の居住する領域における風土病で、感染者は数万人と推計されていましたが、継続した制御対策により新患者の発生は減少傾向にあり、2009年の報告症例数は50年間で初めて10,000人以下に減少し、2012年の新患者の報告症例数は7,216人と減少していますが、完全に制圧されたわけではありません。

この感染症はツェツェバエに吸血されることにより感染します。

ツェツェバエはアフリカにしかみられず、大きさは5〜10mm程度、吸血によってのみ栄養を得ています。

ガンビア型を媒介するツェツェバエは川や流れのそばに、ローデシア型を媒介するツェツェバエはサバンナなどに生息していて、暖かい日中にヒトを吸血します。

アフリカ睡眠病は、催眠病・眠り病・アフリカトリパノソーマ症とも呼ばれています。

有効な治療薬と予防ワクチンがないことから、ツェツェバエに刺されないようにするしか対策はありません。

切手は2011年ウガンダ発行の「アフリカ睡眠病対策切手」で、アフリカ睡眠病の患者の治療光景が描かれています。



睡眠病1.jpg


切手は同じく2011年ウガンダ発行の「アフリカ睡眠病対策切手」で、アフリカ睡眠病を媒介するツエツエバエを描き感染対策の周知活動を表現しています。



睡眠病2.png
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2016年10月11日

マラリア物語−9.マラリアとツタンカーメン−

ツタンカーメン(BC1324〜BC1324頃)は、紀元前14世紀半ばの、エジプト新王国第18王朝末期の少年王です。

僅か18歳で死去しテーベ西岸の王家の谷に葬られました。

ツタンカーメン王の墓はほとんど盗掘されておらず、王のミイラにかぶせられた黄金のマスクをはじめとする数々の豪華な副葬品がほぼ完全な形で出土し、世界を驚かせました。

2010年に行われたミイラの医学的な研究から、ツタンカーメンのCRスキャンで左足首と左大腿骨の骨折が明らかになるとともに、化学的解析でマラリア原虫の遺伝子の断片が見つかり、ツタンカーメンはマラリアに感染していることが判明しています。

このことから彼は骨折とマラリアによって死亡したと考えられています。

直接の死因がマラリアでなくても、マラリアに感染していたことは間違いありません。

切手は2001年中華人民共和国発行の「古代黄金マスク切手」でツタンカーメンの黄金のマスクが描かれています。



ツタンカーメン1.jpg


黄金の玉座の背もたれ部分には、ツタンカーメンと王妃アンケセナーメンの表情や動作が写実的に表現されています。

切手は1962年イラン発行の「WHOマラリア撲滅切手」で、WHOのエンブレムが記載された矢がマラリアを媒介するハマダラカを貫く事によってマラリア撲滅を表現しています。



イラン1962.jpg

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2016年10月04日

マラリア物語−8.梅毒による麻痺性痴呆とマラリア−

オーストリアの精神科医であったユリウス・ワーグナー・ヤウレック(1857〜1940)は、1917年に梅毒の末期である麻痺性痴呆の治療法としてマラリア療法を発明しました。

1913年、麻痺性痴呆が梅毒トレポネーマによって引き起こされることを突き止めたのは野口英世です。

当時梅毒の治療薬としては、サルバルサンがありましたが、麻痺性痴呆には全く効果がなかったことからマラリア療法は画期的な治療法として採用されました。

マラリア療法は、致死性の低い三日熱マラリア原虫を患者に接種し、高熱を出させこの高熱で熱に弱い梅毒トレポネーマを死滅させるという治療法です。

マラリアによる高熱で梅毒トレポネーマの死滅を確認後キニーネを投与してマラリア原虫を死滅させます。

抗生物質の普及に伴い、この治療法は危険なことから現在では行われていません。

ヤウレックは、1927年「麻痺性痴呆に対するマラリア接種の治療効果発見」により、ノーベル生理学・医学賞を受賞します。

切手は1957年オーストリア発行の「ヤウレック生誕100年記念切手」で、彼の肖像が描かれています。



ヤウレック.jpg


切手は1995年セントビンセント・グレナディーン発行の「ノーベル賞受賞切手」で、彼の肖像が描かれています。



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2016年09月26日

薬物注射とHIV

傷ついていない皮膚は、皮膚が強力なバリアとなりウイルスの体内への侵入を防ぎます。

HIVに汚染された血液の付着した注射針、入れ墨用器具、その他の皮膚穿孔器具を使用した場合には、ウイルスの量が十分に多ければ当然感染が成立します。

HIVに汚染された注射針、注射筒、その他の皮膚穿孔器具を介しての感染リスクは、輸血よりもずっと低くなります。

しかし、ヘロイン、コカインその他の薬物常用者の場合は、注射を頻繁に−時的には1日数回も繰り返し使用することから当然感染リスクは高くなります。

薬物常用者による注射針の共用は、先進国、開発途上国を問わず多くの国でHIV感染の主な原因のひとつになっています。

幸いわが国においては、現時点では薬物常用者によるHIV感染者の数は少ないですが、今後増加していく可能性は否定できません。

切手は1990年トルコ発行の「悪習慣撲滅切手」で、麻薬注射を表現しています。



トルコ.1990.jpg


切手は1972年モナコ発行の「麻薬乱用防止」麻薬患者と麻薬を注射する注射器と明暗を分けた女性の顔で中毒者と健常者を表現しています。


モナコ.1972.png


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2016年09月19日

麻疹(はしか)の流行拡大

麻疹が関西国際空港で集団感染し、その後感染が拡大していることから大きな問題となっています。

麻疹は空気感染する、極めて感染力の強いウイルス感染症です。

一般的な感染症で空気感染するのは、麻疹、水痘(みずぼうそう)、そして結核の3つしかありません。

飛沫感染とは、くしゃみや 咳せき などで水分を含む重く大きな粒子が飛ぶため、2m以内でほとんどの粒子が床に落ちてしまうことからして、距離が離れていれば直接の感染はありません。

インフルエンザなどの一般的な呼吸器感染症のほとんどは、この飛沫感染によって感染します。

しかし麻疹は空気感染で感染しますが、これは小さく軽い粒子が空中を長く浮遊することで、非常に感染しやすい状況になってしまうのです。

感染のしやすさを知るために参考となる数値に"R0 (基本再生産数)"という数値がありますが、これはある感染症に対して免疫を持っていない人の集団の中にある感染症に感染した人が入ってきてその時にある感染症に何人が感染するかを示す数値です。

即ち"R0"が1であれば、1人から1人に感染させるということを意味します。

因みにインフルエンザは、"R0"は1〜2くらいといわれています。

このことはインフルエンザに感染した1人は、まわりの1〜2人に感染させることということになります。

ところが麻疹の"R0"は、12〜18、つまり麻疹を発症した1人は、まわりにいる麻疹に免疫のない12〜18人もの人たちに感染させてしまうということになります。

恐るべき感染力を持っているわけです。

麻疹にこれまで一度もかかったことがなく、ワクチンを一度も接種したことがない人が、最も感染しやすい人となります。

1回のワクチン接種で免疫が出来るのは全体の95%であること、1回だけでは成長とともに徐々に免疫が低下してしまい麻疹に感染してしまう可能性が高いことから今は2回ワクチン接種がすすめられています。

麻疹は予防ワクチン接種で感染が防げますから、ワクチンをしたことのない人や今までに1回しか接種したことのない人は、是非ともワクチン接種をお勧めします。

世界保健機関(WHO)は、2015年3月27日、日本が麻疹について、土着株が存在しない「排除状態」にあると認定しましたが、2016年の患者報告数が昨年1年間の報告数を上回ったことと、一部地域で集団感染が起きており、今後の状況次第では世界保健機関から認定された「麻疹の排除状態」を維持できない恐れも出てきています。

切手は1966年ネパール発行の「WHO新本部竣工記念切手」で、WHOの新本部とともにWHOの旗が描かれています。



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切手は1988年エチオピア発行の「予防接種切手」で、麻疹で苦しむ子供とともに麻疹の予防接種が描かれています。


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posted by 血液の鉄人 at 07:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 医学切手 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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