2023年02月25日

ヘラクレス物語−14.番外編1.プロメテウスの救出−

全能の神ゼウスが人間と神を区別しようと考えた際、プロメテウスはその役割を自分に任せて欲しいと懇願し、彼は大きな牛を殺して二つに分け、一方は肉と内臓を食べられない皮で包み、もう一方は骨の周りに脂身を巻きつけて美味しそうに見せかけました。

プロメテウスはどちらかを神々の取り分として選ぶようゼウスに求め、ゼウスが美味しそうに見える脂身に巻かれた骨を選び、人間の取り分が美味しくて栄養のある肉や内臓になるように計画していた。

ゼウスは騙されて脂身に包まれた骨を選び、怒って人類から火を取り上げました。

プロメテウスは、ゼウスによって火を取り上げられ、自然界の猛威や寒さに怯える人類を哀れみ、火があれば、暖をとることもでき、調理も出来ると考え人類に「火」を与えます。

人類はプロメテウスから与えられた火によって多くの恩恵を授かりますが、同時にゼウスが予言した通り、その火を使って武器を作り戦争を始めるに至ります。

これに怒ったゼウスは、権力の神クラトスと暴力の神ビアーに命じてプロメテウスをカウカーソス山の山頂に磔にさせ、生きながらにして毎日肝臓をテューポーンとエキドナの子である巨大な鷲についばまれる責め苦を与えます。

プロメーテウスは不死であるため、彼の肝臓は夜中に再生し、苦しみながら30000年も耐えることになります。

プロメテウスは、のちにヘラクレスによりプロメテウスの内臓を食べていたワシを退治し解放されるまでこの責め苦に苦しむことになります。


切手は1997年ギリシャ発行の「1997年ヨーロッパ切手−賢者と伝説−」の中の一枚で、人類に火を与えるプロメテウスが描かれています。


プロメテウスの火.ギリシャ.1997.jpg


切手は1973年ギリシャ発行の「ギリシャ神話切手」の中の一枚で、大鷲に肝臓を啄まれるプロメテウスが描かれています。

左に描かれているのはプロメテウスの兄に当たる両腕と頭で天の蒼穹を支えるとされるアトラスです。


ワシに肝臓を突かれるプロメテウス.ギリシャ.1973.jpg
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2023年02月18日

ヘラクレス物語−13.12の試練その12.番犬ケルベロスの捕獲−

この試練は冥界の番犬ケルベロを地上に連れてくることです。

ヘラクレスはアテナとヘルメスに案内されて冥界に行き、冥界の王ハーデースに会い彼からケルベロスを傷つけなければ、連れて行ってよいとの承諾を得たことから、ヘラクレスはケルベロスを傷つけることなくエウリュステウス王の前に連れて行きます。

もともと気が小さいエウリュステウス王は、ケルベロスを見るとカゴの中に隠れてしまったということです。

地上に出たケルベロスはあまりに太陽の光が明るいので驚き吠えた時、唾液がとびちり、落ちた地面から毒草トリカブトが生えたと伝えられています。


切手は1986年モナコ発行の「赤十字切手-ヘラクレスの試練-」の中の一枚で、番犬ケルベロスを冥界から連れ戻る光景が描かれています。


ヘラクレスと冥界の番犬.モナコ.1956.jpg



切手は1970年ギリシャ発行の「ヘラクレスの試練切手」の中の一枚で、ヘラクレスが連れ帰った番犬ケルベロスを見て怖がり壺に隠れるエウリステウス王が描かれています。


ヘラクレスとケルベロス.ギリシャ.1970.jpg
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2023年02月11日

ヘラクレス物語−12.12の試練その11.黄金のリンゴの入手−

このリンゴは、ゼウスとヘラが結婚する時に大地女神ガイアが贈ったもので、ヘラはこのリンゴをヘスペロスの娘たち(ヘスペリデス)と眠らない竜ラードーンに守らせていました。

肝心の庭園の場所が分からなかった為、ヘラクレスはコーカサス山に縛り付けられていたプロメテウスを救い出し、彼に助言を求めました。

その結果プロメテウスからアトラスの所へ行ってみてはどうかと言われます。

アトラスはヘラクレスにアトラスがリンゴを探しに行っている間、代わり天球を支える条件を出しました。

数日後アトラスがリンゴを持って帰ってきた時、ヘラクレスは交代するように言いましたが、アトラスは二度と重い天球など担ぎたくないので自分が、エウリュステウス王にリンゴを届けようとそう言ってごまかしました。

ヘラクレスは思案した後、「天球の担ぐ位置を変えたいので、ちょっと天球を持っていてくれ」と頼みました。

アトラスはちょっとの間ならいいかと天球を受け取った途端にヘラクレスはリンゴを奪って逃げたのです。

その後リンゴはエウリュステウス王に一度届けられますが、リンゴはもともとヘラのものであったことから女神アテナによりヘスペリデスの園に返却されます。

切手は1984年モナコ発行の「赤十字切手-ヘラクレスの試練-」の中の一枚で、黄金のリンゴの入手の光景が描かれています。


ヘラクレス黄金のリンゴ.モナコ.1986.jpg
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2023年02月04日

ヘラクレス物語−11.12の試練その10.ゲリュオンとの戦い−

ゲリュオンは、3つの頭と3つの体と6つの手を持つ怪物でジブラルタル海峡沿岸に住んでいました。

ゲリュオンは紅色をした美しい牛を持っていました。

この紅色をした美しい牛を手に入れることが今回の仕事となります。

ヘラクレスはライオンの皮一枚を身にまとい、武器は棍棒か弓矢、剣といういでたちで立ち向かいます。

ヘラクレスは、まず牛の番犬と牛飼いの頭を割り、次にゲリュオンの3つの体に矢が一気に刺さるように横から放ち、牛を連れて帰ることに成功します。

切手は1970年ギリシャ発行の「ヘラクレスの試練切手」の中の一枚で、ヘラクレスとゲリュオンが描かれています。


ヘラクレスとゲリュオン.ギリシャ.1970.jpg
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