2025年02月22日

身近に存在する危険な植物−3.スズラン−

スズランは、スズラン亜科スズラン属に属する多年草の一種です。

君影草、谷間の姫百合とも呼ばれています。

スズランの全草には、強心配糖体のコンバラトキシン、コンバラマリン 、コンバロシド などが含まれていますが、特に花や根に多く含まれています。

この毒を摂取した場合、嘔吐、頭痛、眩暈、心不全、血圧低下、心臓麻痺などの症状を起こし、重症の場合は死に至る事があります。

山菜で人気のある行者ニンニクと鈴蘭は葉の形が似ているために、誤って食べて中毒になることがあります。

すずらんの切り花をつけおいた水を誤って飲んでも中毒を起こします。

ペットや小さい子供が誤って口にすることがないように十分に気を付けるようにしてください。

スズランを育てる際にはスズランの持つ毒のお陰で病害虫を心配する必要はありません。



切手は1999年日本発行の「ふるさと切手ー北のロマン・花木ー」で、スズランが描かれています。


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切手は1977年ルクセンブルグ発行の「植物切手」で、スズランが描かれています。


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切手は2006年チェコ共和国発行の「植物切手」で、スズランが描かれています。


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切手は2012年日本発行の「季節の花シリーズ第3集」の中の一枚で、スズランが描かれています。


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2025年02月15日

身近に存在する危険な植物−2.アジサイ(紫陽花)の近縁種であるアマチャ(甘茶)には毒があるの?−

アマチャとは、ガクアジサイの変種にあたるユキノシタ科の植物です。

仏教ではお釈迦様の誕生を祝う「花祭り」で、若い葉を乾燥させたものがお茶として振る舞われ古くから薬用として利用され、抗アレルギー作用や内臓機能の改善、アンチエイジング効果など、美容と健康によいお茶として注目されています。

特に花粉症やアトピーに対する効果は、市販薬に匹敵するといわれるほどです。

ただ、2009年に花祭りでアマチャを飲んだ保育園の園児119人のうち28人が、30分〜1時間のうちに嘔吐の症状を訴えたほか、次ぐ2010年には同じく花祭りでアマチャを飲んだ小学生99人のうち45人もの児童が気分を悪くし、10〜30分後に嘔吐した事例があります。

いずれも1日以内に快方へ向かう軽症とされていますが、体質によって合う合わないがあるほか、子供が飲むときは注意が必要かもしれません。

また、濃すぎるのもよくないとされてるので、アマチャを作るときは使用量をちゃんと守る必要があります。

アマチャはヤマアジサイの変種であろうと言われており、花はアマチャの中にも品種が様々あり一概には言えませんが、ガクアジサイのような咲き方をします。

テマリ咲きや八重のものなどもあるそうです。

アジサイと違うところは、葉に光沢が無く、やや葉が細長いところでしょうか。

これはヤマアジサイに良く似ています。

山に自生しているアマチャの葉を摘もううとして、ヤマアジサイと間違えるということがあるため、容易に摘んだりされませんように!

素人は判別が大変難しいので、気をつけて下さい。

切手は2008年日本発行の「霊峰富士と四季の植物切手」の中の一枚で、ガクアジサイが描かれています。


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はがきは1992年日本発行の「かもめーる」で、ガクアジサイが描かれています。


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2025年02月08日

身近に存在する危険な植物−1.紫陽花−

紫陽花は、日本が原産の落葉低木ガクアジサイやそれを品種改良した園芸植物の総称です。

原産地は日本で、ヨーロッパで品種改良されたものはセイヨウアジサイと呼ばれています。

研究の結果、中国四川省産紫陽花からは毒が検出されたのに対し、京都産の紫陽花からは毒が検出されません。

要するに品種や個体によって毒の有無や成分、含有量が違うのではないかと考えられています。

これまでに見つかったと報告されている毒成分は、"青酸配糖体"という植物由来の有毒成分と、"抗マラリア成分"、"嘔吐性アルカロイド"です。

毒を含んだ紫陽花の葉っぱや茎、花を食べた場合、嘔吐や痙攣、めまい、顔面の紅潮、歩行のふらつき、呼吸麻痺、昏睡などの症状が現れます。

しかし特に死亡例は報告されていません

2008年に茨城県の飲食店の料理に添えられていた紫陽花の葉を食べた客10人のうち8人が、食後30分ほどで吐き気やめまい、嘔吐などの中毒症状を訴えています。

更に同年、大阪の居酒屋でだし巻き卵の下に敷かれていた葉を食べた客が、40分ほど経った後に嘔吐や顔面の紅潮といった中毒症状を起こしています。

2011年にも、秋田県の仕出し弁当に添えられた紫陽花が原因の食中毒が起きています。

しかしいずれも重篤までには至らずに2〜3日以内に全員回復しています。

紫陽花に含まれる有毒成分は、口に含まないかぎり危害を及ぼすことはありませんし、葉に含まれる毒の含有量は少ないため、よほど大量に食べないと致死量に達することはないとされています。

【おまけの話】

紫陽花の花色は、土壌の酸性度やアルミニウムの量によって決まりまり、青、赤、ピンク、白などさまざまな色があります。

土壌の酸性度が高いとアルミニウムが溶けやすくなり、アントシアニンと反応して青色に発色し、土壌のアルカリ性度が高いとアルミニウムが溶けにくくなりアントシアニン本来の色である赤系に発色します。

色素を持たない品種は白や緑色をしています。



切手は1995年米国発行の「庭の花切手」の中の一枚で、紫陽花が描かれています。


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切手は2001年日本発行の「ふるさと切手東京都」で、紫陽花が描かれています。


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切手は2012年日本発行の「季節の花V」で、紫陽花が描かれています。


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切手は2006年日本発行の「ふるさと切手」で、紫陽花と佐賀県唐津市の見返りの滝が描かれています。


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切手は2004年日本発行の「ふるさと切手」で、紫陽花と芦ノ湖が描かれています。


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2025年02月01日

ギリシャ神話に登場する各種アイテム−13.ヒギエイアの坏−

ヒギエイアの坏は、ギリシャ神話に登場する健康と衛生の女神ヒギエイアに関連するシンボルです。ヘビが巻き付いた杯として描かれることが多く、世界中で医療・医術の象徴として広く用いられています。

ヒギエイアの杯の起源は古代ギリシャにまで遡り、ヒギエイアは医神アスクレピオスの娘であるとされています。

アスクレピオスの杖は医学のシンボルとして知られていますが、ヒギエイアの杯は薬学のシンボルとしてよく用いられます。

ヒギエイアの杯は、医療機関や薬局のロゴやマークとしてよく用いられています。また、医薬品や医療機器の包装にも使用されることがあります。

さらに、看護師や薬剤師の資格証や徽章にも使用されることがあります。

ヒギエイアの杯は、健康と治癒の力強いシンボルです。

「ヒギエイアの杯」は、特定の神話や伝説に深く関連する言葉ではありませんが、一般的には健康と幸福を象徴する言葉として使用されることがあります。

ヒギエイア(Hygieia)は、ギリシャ神話における医学の神であり、彼女はアスクレピオス(Asclepius)という医師の娘で彼女は健康や清潔さ、予防医学、快適さの象徴とされ、古代ギリシャの人々によって崇拝されていました。

「ヒギエイアの杯」という表現は、ヒギエイアの名前を冠した杯(カップ)を指すことがあります。

この杯は、健康や幸福を象徴するものとして使用され、特に古代ギリシャの祭りや祭典で使用されることがありました。

人々はヒギエイアの杯から水を飲むことで、健康や幸福を得ると信じられていました。



切手は1932年ニュージーランド発行の「健康切手」で、聖杯をかざすヒギエイアが描かれています。


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切手は1948年キューバ発行の「第 1 回汎アメリカ薬局会議記念切手」で、ヒギエイアの坏が描かれています。


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切手は1934年ギリシャ発行の「結核予防切手」で、聖蛇に餌を与えるヒュギエイアが描かれています。


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posted by 血液の鉄人 at 13:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ギリシャ神話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする