18世紀のヨーロッパでは100年間に6000万人もの人が天然痘で死亡したという記録があり、当時最も恐れられていた感染症です。
天然痘に感染すると高熱に引き続いて、全身に化膿性の発疹ができ、死亡率は10〜20%で、運良く治った人も醜い痘痕(あばた)面になりました。
天然痘に対する対する予防法としては、18世紀初頭に、天然痘患者の膿疱から抽出した液体を、接種する方法がアラブ世界からもたらせれましたが、この予防法では接種を受けた人のの2割以上が重症化して死亡する危険な方法のため、積極的には行われません出した。
当時、牛痘(牛の天然痘)にかかった人間は、その後天然痘にかからないという農民の言い伝えがあり、実際乳搾りの女性が牛痘にかかれば、以後天然痘には感染しないことが確認されていました。
ジェンナーはこれが天然痘の予防に使えないかと、1778年から18年間の長きにわたって研究を続け、1796年5月14日、ジェームズ・フィップスというジェンナーの使用人の子である8歳の少年に牛痘を接種しました。
結果は、少年は若干の発熱と不快感を訴えたのみ度、重篤な副作用は全く認められませんでした。
そして、6週間後にジェンナーは少年に天然痘を接種したが少年は天然痘にはかからず、牛痘による天然痘予防法が確立されました。
その後の天然痘の大流行を機にジェンナーの種痘法は急速に普及し、彼は「近代免疫学の父」と呼ばれるようになり、その後天然痘ワクチンは改良されて世界で使われ、1980年にはWHOにより天然痘の根絶が宣言され、この地球上から根絶されました。
切手は、1973年アファール・イッサ発行のジェンナー死去150年切手で、彼の肖像とウシと人及び注射器が描かれています。
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