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2021年03月20日

東条英機とオトポール事件

1933年、ヒトラー内閣成立後、『反ユダヤ主義的措置の実行に関する指令』が発せられ、ドイツに住むユダヤ人への迫害が始まりました。

その後ユダヤ人の迫害は日増しに激しくなり、ユダヤ人はポーランドを目指し脱出しましたが、ポーランド政府は受け入れに難色を示したため已む無くソ連へ向かうことになってしまいました。

しかし、ソ連もユダヤ人難民の受け入れを拒否していたため、ユダヤ人は満州国への入国を希望し、シベリア鉄道に乗り満州とソ連の国境まで来ていましたが満州国も日本とドイツの関係を気にして入国ビザの発給を拒否してしました。

昭和13年(1938年)3月 満州国とソ連の国境沿いにあるシベリア鉄道・オトポールという街に多数のユダヤ人が現れました。

酷寒のオトポール駅でユダヤ人たちは、行き先をなくし凍えていました。

これを知った極東ユダヤ人協会の代表のアブラハム・カウフマン博士は樋口喜一郎(1888〜1970)に救済を懇願した。

陸軍士官学校の同期であるユダヤ専門家安江大佐とともに、樋口季一郎陸軍少将は難民救済を決断し、即日、食料と衣類、燃料の援助を迅速に開始しそして満州国への入国の斡旋、入植や移動の手配を行った。

その後、樋口は南満州鉄道総裁・松岡洋右(1880〜1946)に交渉し、特別列車の要請をした、松岡はこの要請を受けて特別列車を上海まで走らせユダヤ人を救助することになります。

これが以後ユダヤ人の間で『ヒグチ・ルート』と呼ばれることになります。

その後、ユダヤ人難民の数は増え続け、満州から入国したユダヤ人の数は1938年だけで245名だったものが、1939年には551名、1940年には3,574名まで増えた。

当時日本はドイツと『日独防共協定』を結んでおり、当然のことながらドイツ外相の抗議書が日本に出され、日本軍部の中で樋口の独断行動が問題になりました。

陸軍の親ドイツ派は樋口を批判し、関東軍参謀長の東條英機中将(1884〜1948)が樋口を司令部に呼びつけ、ユダヤ人脱出ルートを閉鎖することを指示することになります。

この際樋口は東条中将に「ヒトラーのお先棒を担いで弱いものいじめをすることは正しいと思われますか」と説得します。

樋口の話に納得した東條英機は、ユダヤ人救出に対して全責任を請け負い、その後のドイツ外務省の抗議に対し、「当然なる人道上の配慮によって行ったものだ」と一蹴した。

その後、ユダヤ人難民の数は増え続け、満州から入国したユダヤ人の数は1938年だけで245名だったものが、1939年には551名、1940年には3,574名まで増えた。

戦後ソ連は樋口を戦犯に指名した。

この動きを察知した世界ユダヤ人会議は、世界中のユダヤ人コミュニティーを動かし、世界的な規模で樋口救出運動が展開した結果、ダグラス・マッカーサーはソ連からの引き渡し要求を拒否、樋口の身柄を保護します。

エルサレムの中心地にユダヤの偉人の功績を永遠に顕彰し刻む"ゴールデンブック"というものがあります。

そこにはモーゼ、メンデルスゾーン、アインシュタインの名前が刻まれ、4番目に「偉大なる人道主義者、ゼネラル・樋口」と刻まれています。

その次に樋口の部下であった安江仙江大佐(1888〜1950)の名も刻まれています。

しかし東条英機の名前は刻まれていません。

ユダヤ人教育家、ラビ・マーヴィン・トケイヤーはハルビンのユダヤ民族協会を通してユダヤ人社会との交流があった樋口、安江を救済しました。

一方、東條はユダヤ人と親交を結ぶ機会がなかったことから、ユダヤ人救済のことには触れられていません。

仮にユダヤ民族協会との交流があれば、ゴールデンブック入りは勿論の、東京裁判の判決に対し世界中のユダヤ人から助命嘆願書がマッカーサーのもとに寄せられた思われます。

ナチスの迫害からユダヤ人を救済した人物としては、シンドラー・杉原千畝としては有名ですが、日本軍人の樋口季一郎や安江仙江の名前を知る人は少ないと思います。

まして東京裁判で戦犯として裁かれた東条英機が、樋口季一郎の進言を受けてナチスドイツと対等に渡り合い、ユダヤ人を救済したことを知る日本人は更に少ないと思います。

当然のことながら樋口季一郎の行為も東条英機の同意承認がなければ行われなかったでしょう。

切手は1995年トーゴ発行の『終戦記念シート日本のリーダ小型シート』の中に収められた1枚で東条英機の肖像が描かれています。

残念なことには、樋口季一郎と安江仙江の切手は発行されていません。


東条英機.1995..jpg
posted by 血液の鉄人 at 13:49 | Comment(0) | 医学切手 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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