大村智博士(1935〜)は、学校法人北里研究所北里大学 特別栄誉教授で微生物の生産する有用な天然有機化合物の探索研究に45年以上従事されています。
イベルメクチンは、1981年から動物薬として販売され、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、イヌなどの獣医学領域で寄生虫駆除に広く用いられています。
この薬剤の効果は、例えば日本におけるイヌのフィラリア症(犬糸状虫症)の場合、フィラリアの予防と駆除に著効を示し、使用前の時代と現在では犬の寿命が約2倍に延びたと言われています。
大村博士の発見された抗寄生虫薬イベルメクチンは、熱帯地方の風土病オンコセルカ症(河川盲目症)およびリンパ系フィラリア症に極めて優れた効果を示し、中南米・アフリカにおいて毎年約2億人余りの人々に投与され、これら感染症の撲滅に貢献しています。
さらにイベルメクチンは、世界中で年間3億人以上の人々が感染しながらそれまで治療薬のなかった疥癬症や沖縄地方や東南アジアの風土病である糞線虫症の治療薬としても威力を発揮しています。
イベルメクチンのもととなる細菌を1979年に静岡県伊東市内のゴルフ場近くで採取した土壌から、新種の放線菌「ストレプトマイセス・アベルミティリス」(Streptomyces avermitilis)を発見しその細菌が産生する物質を元に創薬されました。
その後この細菌は日本全国何処からも発見されていません、このことから大村博士は『これは神様からの贈り物』と述べられています。
イベルメクチンは商品名「ストロメクトール」として疥癬(かいせん)や糞線虫症の治療薬として日本を始め世界中で使用されています。
イベルメクチンは新型コロナウイルス感染症の治療と予防に効果があることが、日本・インド・インドネシア・英国・米国・アフリン諸国なと世界の多くの国や地域から報告されています。
日本人の発見したイベルメクチンの効果に関しては、日本の国主導で世界に先駆けて評価を下すべきでしょう!!
切手は2015年ニジェール発行の「2015年ノーベル賞受賞者記念小型シート」で、二段目左の切手に大村智博士が描かれています。

切手は2015シエラレオネニジェール発行の「2015年ノーベル賞受賞者記念小型シート」で、左端の切手の上部に大村智博士が描かれています。
